平成25年度税制改正(相続税・贈与税)

平成23年より先送りされてきた相続税増税(基礎控除縮小・税率アップ)ですが、とうとう平成25年度税制改正にて実施されることとなりました。
(平成25年3月29日成立、適用は平成27年1月1日以後の相続から)

 

●基礎控除の引き下げ

 現行

 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

 改正後

 3,000万円+600万円×法定相続人の数


●税率の引き上げ

(現行の速算表)

 各取得分の金額

 税率

 控除額

 1,000万円以下

 10%

 ―

 3,000万円以下

 15%

50万円 

 5,000万円以下

 20%

 200万円

 1億円以下

 30%

 700万円

 3億円以下

 40%

 1,700万円

 3億円超

 50%

 4,700万円

          

(改正後の速算表)

 各取得分の金額

 税率

 控除額

 1,000万円以下

 10%

 ―

 3,000万円以下

 15%

50万円 

 5,000万円以下

 20%

 200万円

 1億円以下

 30%

 700万円

 2億円以下

 40%

 1,700万円

 3億円以下

 45%

 2,700万円

 6億円以下

 50%

 4,200万円

 6億円超

 55%

 7,200万円

 

●改正による影響

相続人2人(子供2人)の場合の相続税額の比較

(基礎控除 現行7,000万円→改正後4,200万円)

 遺産総額

 現行の相続税額

 改正後の相続税額

 相続税の増加額

 5,000万円

 ―

 80万円

 80万円

 6,000万円

 ―

 180万円

 180万円

 7,000万円

 ―

 320万円

 320万円

 8,000万円

 100万円

 470万円

 370万円

 1億円

 350万円

 770万円

 420万円

 1億5,000万円

 1,200万円

 1,840万円

 640万円

 2億円

 2,500万円

 3,340万円

 840万円

 3億円

 5,800万円

 6,920万円

 1,120万円

 5億円

 13,800万円

 15,210万円

 1,410万円

 10億円

 37,100万円

 39,500万円

 2,400万円


このケースでは、現行であれば遺産総額が7,000万円以下であれば、相続税の申告・納付は必要ありませんが、改正後では、遺産総額が4,200万円を超えると、相続税の申告・納付の義務が発生します。


●その他の相続税の改正

@小規模宅地特例

基礎控除の縮小などが行われた一方、小規模宅地特例については、限度面積の拡大・適用要件の緩和がなされています。

・特定居住用宅地等の限度面積 240u→330u、特定事業用宅地等との完全併用が可能に
(平成27年1月1日以後の相続から適用)

・二世帯住宅の場合、老人ホームに入居していた場合の適用要件緩和
(平成26年1月1日以後の相続から適用)


A未成年者控除・障害者控除の引き上げ

 

 現行

 改正後

 未成年者控除

 6万円×20歳までの年数

 10万円×20歳までの年数

 障害者控除

 6万円×85歳までの年数
(特別障害者は12万円)

 10万円×85歳までの年数
(特別障害者は20万円)

(平成27年1月1日以後の相続から適用)


●贈与税の改正

基礎控除縮小等により相続税増税が実施されることとなりましたが、贈与税については納税者に有利な改正が多くなっています。

  • 20歳以上の者が直系尊属(親・祖父母など)から贈与を受ける場合の贈与税軽減
  • 贈与税の最高税率引き上げ
  • 相続税精算課税の贈与者の年齢要件を65歳以上から60歳以上に引き下げ、20歳以上の孫を受贈者の範囲に追加
  • 教育資金の1,500万円非課税措置  など